軋む匿名の「シェアリング経済」

2017年5月号 連載 [いまここにある毒]

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久しぶりにニューヨークの五番街を歩いた。厳重警備の観光名所、トランプタワーがふんぞり返り、隣の老舗ティファニーも、近く閉店するラルフローレン旗艦店も肩身が狭そうだ。が、どの土産物屋の店先にもあの赤い「トランプ」キャップがない。タワーの地下でしか、彼のグッズは買えないのだ。群がるのは田舎から来た白人のお上りさんばかり。シカトを決め込む地元ニューヨーカーの仕返しと見えた。表層からは見えない変化が起きている。例えば配車アプリのUber。街路はいつもの黄のタクシーが流すが、スマホで呼べて料金も手ごろな「Uber革命」に浸食されている。支払いは登録済みカードで自動決済、チップに煩わされず、ルートも走行距離もスマホに届く領収書で明朗会計だ。運転手は本業のある人の副業だから、車種も内装も良く、安心感がある。が、利便の裏に犠牲もある。日本ではUberを「白タク」と ………

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