英国・EU「強硬離婚」へ難交渉

経済より司法と入管の「政治的利点」を最優先。FTAで「特注」を求めるが、難題は三つ。

2017年3月号 GLOBAL

  • はてなブックマークに追加

終わり、あるいは終わりの始まりが視野に入ってきた。だが、英国の欧州連合(EU)からの離脱の物語はこれからいくつもの紆余曲折をたどるだろう。テリーザ・メイ首相は離脱を「円滑に混乱なく」進めると決意表明したが、ロンドンでもEU本部のあるブリュッセルでも外交官たちは、嵐模様かつ怒りに満ちたものになると内々で予想している。ハッピーエンドを迎える保証はどこにもない。メイ首相は離脱の正式な通告に必要なEU基本条約(リスボン条約)50条を今年3月末までに発動させるとしており、下院は2月1日、EUに離脱を通知する権限をメイ首相に与える最重要法案を圧倒的賛成多数で可決した。首相はEU単一市場からの撤退など「強硬離脱」路線を改めて明確にした「白書」も公表。議会ではさらに審議や採決が続くが、メイ首相のスケジュール通り、英国は3月末までに離脱通知を提出し、EUとの正式な離脱の条 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。