三井住友信託「常陰排除」の真相

SMFGを嫌って、みずほFGに経営統合を打診したが万事休す。森長官には勝てない。

2017年3月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

三井住友トラスト・ホールディングス(TH)と中核銀行の三井住友信託銀行(TB)のトップ人事が決着した。金融庁から事実上の辞任勧告を受けたグループの最高権力者、常陰均(TH会長兼TB社長、62)は、北村邦太郎(TH社長兼TB会長、64)とともに退任する意向を表明。しかし、金融庁は信託銀行のビジネスモデルそのものを問題視しており、事は常陰帝国の落城だけでは収まりそうにない。「信託銀行においては、銀行業務と信託業務の双方を行うことに鑑み、信託業務において顧客よりも銀行部門の利益を優先することがないよう利益相反管理を行っているかなどについて検証する」。金融庁が当局の意向を金融界に浸透させるために毎年策定する「金融行政方針」の当初案には、この一文が明記されていた。信託銀行業界の猛烈な巻き返しで、昨年10月に公表された最終版からは抜け落ちたが、信託銀行のビジネスモデ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。