「脱真実」のスーパー官邸

マスコミは鉄面皮なウソを咎めない。ことごとく「真実」から目を背ける政治的態度が、安倍長期政権を支えて行く。

2017年2月号 POLITICS [日露交渉「失敗」を糊塗]

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すでに旧聞に属すると思われるかもしれないが、昨年12月15、16日にロシアのプーチン大統領が来日し「失敗」に終わった日露交渉のてんまつと今後の成り行きは、安倍政権の実情を知るのに格好のテーマ、素材である。北方4島共同経済活動と日露経済協力8項目の合意は、安倍政権が続く限り、いや安倍晋三首相が政治家である限り生涯、重い足かせであり続ける。アベノミクスと並んで政権の歴史的評価を左右する。会談後、安倍首相は「私の世代で平和条約締結に終止符を打ち、成果を出したい」と繰り返すようになった。自民党総裁任期3期9年、これからさらに5年という異例の長期政権を視野に入れているのに、「私の政権で」と言えないところに、合意の成算について確信がない本音がうかがえる。「失敗」は会談の前に確定していた。プーチン氏来日の1週間前、安倍首相は自ら方々に電話を掛けている。テレビ各局 ………

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