実はバラバラ「保険診療審査」

診療報酬の審査基準が各都道府県で独自に「進化」していたことが分かった。患者に不公平感が生まれる恐れもある。

2017年2月号 LIFE [裁量と公平のはざま]

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日本の医療は都道府県ごとに「ガラパゴス化」、すなわち独自の進化を遂げている。皆保険で、全国民が平等な医療を受けていると思ったら大間違い。医療機関からの診療報酬請求(レセプト)が「47の最高裁がある」と言われるほどバラバラなルールで審査されていることが、厚生労働省の作業部会の分析で明らかになってきた。民間サラリーマンや公務員を治療した医療機関のレセプトを審査する社会保険診療報酬支払基金の昨年7月の約4700万件の審査データの分析で判明した。都道府県どころか、医療機関によっても審査のチェック項目が違う。具体的な中身の分析はこれからだが、同じ病気でも、住んでいる都道府県や病院によって受けられる治療が全く違っている可能性がある。

チェックボックス式導入へ

レセプトの審査は、医療保険のルールに照らして、合っていれば支払基金が医療機関の請求通りに支払う。だが、保険で認められない請 ………

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