なし崩し「財政シフト」に無理

トランプ「積極財政」にトラの威を借り、日本も財政出動で脱デフレ失敗を糊塗したいが、実は税収減で市場頼み。

2017年2月号 BUSINESS [アベノミクスと米新政権]

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解散・総選挙を今秋以降に先送りする構えの安倍政権が、なし崩しで積極財政へのシフトを進めようとしている。アベノミクスは政権5年目でも消費者物価の2%目標にほど遠いため、「デフレ脱却には財政政策が役立つ」とする米プリンストン大学のクリストファー・シムズ教授の理論に頼り、インフラ投資に積極的な米国からの追い風も期待する。だがトラの威を借りる積極財政論に無理はないのだろうか。この「物価水準の財政理論(Fiscal Theory of Price Level)」は、頭文字をとって「FTPL」という。2016年8月にワイオミング州ジャクソンホールで開かれた恒例の中央銀行関係者のシンポジウム(カンザスシティー連銀主催)でシムズ教授が講演した。一言でいえば、「財政政策が物価水準を決める」というものだ。この理論に「目からウロコが落ちた」と浜田宏一エール大学名誉教授が飛びついた。

金融政策は「魔法の杖」でなかった

金融か財政か ………

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