米国の手前、「毒を食らわば皿まで」と“国策”原発子会社でまた巨額損失。この泥沼のツケは誰が払うのか。
2017年2月号 BUSINESS [アメリカ・ファーストの現実]
東芝は12月27日、米原発事業で「新たに数千億円規模の減損が発生する」と緊急発表した。株価は40%下落、特設注意市場銘柄解除は遠のき、資金調達の道は閉ざされつつある。原発という魔物に呑み込まれた名門企業の炉心は溶融を始めている。東芝は16年3月期決算で米原発子会社のウェスチングハウス(WH)の「のれん代」2600億円を減損し、巨額の赤字に陥った。歴代3社長の辞任につながった2300億円の粉飾決算は、この巨額減損を免れるための悪あがきだった。粉飾発覚で東芝のバランスシートは大きく毀損し、債務超過を避けるために、トラの子のメディカル部門を6千億円超でキヤノンに売却した。過去の清算はこれで終わったはずだった。だが、東芝はまだ“傷”を隠していた。新たな震源地は、WHが15年12月末に買収したCB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)。S&Wの親会社だったシカゴ・ブリッジ&ア ………
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