みずほ銀行の介入を受け大リストラ。 お膝元「岩波ブックセンター」を救えなかった岩波書店の苦しい内情。
2017年1月号 LIFE [一挙公開! 主要雑誌の実売部数]
「『本』を通じて『文化の配達夫』になる」という思いから岩波茂雄が岩波書店を創業したのは1913年。最初に手掛けたのは夏目漱石の『こころ』だった。以来104年。かつて日本の知性をリードした岩波書店も、今や見る影もない。11月で80年の歴史を誇る「文学」を休刊。さらに、苦しい内情を窺わせる事件が勃発した。11月25日、岩波と密接不可分な「岩波ブックセンター」を経営する㈲信山社(白井潤子社長)が破産したのだ(負債額は1億2732万円)。信山社は岩波が所有する「岩波書店アネックス」ビルに入居し、岩波の出版物を軸とする品揃えに定評があった。社名は、かつて岩波が出資して設立した㈱信山社に由来するが、今は資本関係がなくなっている。「岩波ブックセンターには岩波の新刊本と、流通している既刊本が揃っていた。岩波本社になくてもセンターに行けば手に入る便利な本屋さんでした」(業界 ………
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