はや潰れた「京都インバウンド」バブル。1500坪地上げで資金が尽き、譲渡を反故にした。
2017年1月号 DEEP
京都の世界遺産「二条城」の北側に4600坪の敷地を確保、「二条院離宮構想」として、物販店やレストランを併設した高級ホテルを建設する構想は、確かに魅力的だった。事業主体は日本リゾーツ(本社・京都市東山区)。同社の梅野聖雄代表取締役(64)が「花鳥風月」と印字された計画書をめくりながら“夢”を語る。「二条城に面した部分は、用地をしっかり確保した日本庭園にし、例えば木造の『お茶屋』を置いて、伝統文化を海外の富裕層に伝えたい。ホテルは奥の部分に広い部屋面積の6~7階建てを考えています」インバウンドブームに沸く京都のホテル不足は深刻で、予約がなかなか取れないうえに、宿泊費が高くて狭い。めぼしい空き地をめぐって用地争奪戦が激化しているが、梅野氏は一味違う和風高級ホテルをリゾート施設として提供する考えだ。
だが、ハードルは高い。地上げ段階で資金が尽き、12月8日 ………
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