菅の本領「公明に煮え湯」

日露交渉も真珠湾訪問も、それだけでは解散の引き金にはならない。それでも総理は早めの解散に乗り気だ。

2017年1月号 BUSINESS [最長在任記録の女房役]

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創価学会は菅義偉官房長官に深入りしすぎた。こういう関係を、「裏」社会の隠語では「しゃぶられている」という。肉を食われて骨になり、さらに骨の髄まで吸い取られようかという危うい境遇である。公明党は支持母体の行き過ぎた政治への直接介入によって、為すすべなく政権の「下部組織」になってしまった。だが、そうと気づいても今さら後へは引けない。カジノ解禁法案の衆院本会議採決で露呈した党分裂(賛成22人・反対11人・退席1人・欠席1人)は、それほどの深刻な事件だ。「夏の参院選での借りがあるから仕方ない」︱︱。公明党幹部はそうこぼす。創価学会で集票活動の中核を担い、強い発言力を持つ婦人部は、カジノ解禁に大反対だ。女性会員には、肉親がギャンブルで身を持ち崩し、さんざん苦労した経験者が少なくない。「人口減少や経済成長のための政策が、どうしてカジノなのか。ギャンブル立 ………

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