弾劾「どこ吹く風」の朴槿恵

トドメを刺された「不通大統領」が、まだ数カ月は青瓦台にしがみつく。ほくそ笑むのは北朝鮮ばかりとは。

2017年1月号 GLOBAL [韓国の政治空白]

  • はてなブックマークに追加

国会全300議席のうち、議場退出1、賛成234、反対56、無効7……「並べると1234567」となった。朴槿恵への弾劾訴追案の可決(12月9日)を受けて、韓国人はこんな言葉遊びをする。与党セヌリ党は129議席を占めるが、その半数も朴槿恵を守らなかったわけだ。セヌリ党は分裂状態で、12月12日、執行部が「裏切り者と一緒にできない」と非主流派を吐き捨てると、「朴槿恵直系こそ党を出ていけ」と反駁するありさまだ。大統領罷免が妥当かどうかを、憲法裁判所が180日以内に審判を下すまで、朴槿恵は「植物大統領」となってしまった。内政では国軍統帥権、公務員任免権、大統領令発布権、外交では条約締結批准権、外交使節接受権などの職務が停止となる。ところが、朴槿恵はどこ吹く風だ。長い政治「空白」が決まった直後、国務委員懇談会で次のように発言した。「各閣僚は憲法裁判所の決定が下される時まで大変な ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。