仏極右の「防波堤」にフィヨン

反EU機運に英伊が陥落。次はフランス。中道右派フィヨンは大統領選でルペンに勝てるか。

2017年1月号 GLOBAL

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反EU(欧州連合)・反移民機運が盛り上がるヨーロッパの今後を占う2017年フランス大統領選挙戦の構図が見えてきた。11月27日の中道・右派陣営の予備選で、右派共和党内でもかなり右寄りのフランソワ・フィヨン元首相が大番狂わせを演じて大統領候補に躍り出た。対抗軸となる左派社会党には有力候補が見当たらないため、5月7日の決選投票は右派のフィヨンと極右の国民戦線(FN)党首マリーヌ・ルペンの一騎打ちになるシナリオが現在最も有力だ。フィヨンが、労働者階級の有権者の間で支持を広げるルペンに勝つには、極右の台頭を警戒する左派有権者の票をどこまで集められるか、またフィヨンの掲げる自由市場型の経済改革がどこまで受け入れられるかが焦点になる。

リベラルだが親プーチン

フィヨンの突然の浮上は予備選直前まで誰も予想していなかった。ニコラ・サルコジ前大統領の下で首相を務めたフィヨンが予備選で圧勝す ………

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