「十八銀専務」自殺に追い込んだ公取

公取審査の横槍でふくおかFGとの統合が万事休す。地銀再編促す森金融庁は真っ青!

2017年1月号 BUSINESS

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金融業界に衝撃が走った。11月28日、長崎県の有力地銀・十八銀行のナンバー2である森甲成(かつなり)取締役・代表執行役専務(59歳)が投身自殺した。長崎県警によれば、自宅マンションのベランダから飛び降りた可能性が高く、長崎署員がその場で死亡を確認した。森さんは九州大学法学部を卒業し、銀行員の出世街道とされる秘書室長や融資企画部長などを歴任。2011年6月からは営業・経営企画部門の担当役員として、銀行の中枢を歩み続けたエリート行員だった。それなのに、なぜこのタイミングで命を絶たなければならなかったのか。前途洋々のはずだった森さんの視界には、金融庁が旗を振る地銀再編の波に乗りながらも、公正取引委員会の「底なし沼」にハマってしまった絶望的状況が広がっていたに違いない。

公取二次審査の厚い壁

今回の事件の謎を解くには、まず時計の針を10カ月前に戻さなければならない。16年の2月26日 ………

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