非OPECのロシアが仲介。カギを握るのはシェールより、トランプの中東政策だろう。
2017年1月号 BUSINESS
とうに「命脈が尽きた」と思われてきた石油輸出国機構(OPEC)が11月30日、加盟国や非加盟国を巻き込んだ15年ぶりの減産で合意を取り付け、久しぶりに存在感を示した。ニューヨーク原油先物は一時10%も急伸、主要原油輸出国の通貨やエネルギー関連株が上昇した。とはいえ、合意された減産量は世界生産から見ればわずか1.4%であり、合意が完全に遵守されなければ、相場上昇は長続きしないだろう。従来は、ほとんどの加盟国が合意後に減産枠をごまかしていたのである。サウジアラビアが例によって加盟国にハッパをかけ、脅しすかしを駆使して合意をまとめ上げた。OPEC加盟のうち10カ国は、2017年1月までに日量120万バレル減らし、6月まで同3250万バレルの水準を維持する。
サウジにとって最大の成果はイランが減産の合意に応じたことだ。イランは当初、経済制裁が科される前の日量400万バレルの生産枠 ………
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