1ミリも特捜部は動かず、「有終の美」を飾れなかった佐渡委員長。後任に問題の人が内定。
2016年12月号 DEEP
「東芝歴代3社長を事情聴取」――こんな見出しが新聞各紙の第一面で躍ったのは10月19日のこと。長くくすぶり続けた案件だけに、メディアの一部はいよいよ逮捕が迫ったかと色めき立ったが、証券取引等監視委員会(佐渡賢一委員長)が頼みとする東京地検特捜部(吉田安志部長)は微動だにしなかった。東芝の歴代3社長、西田厚聰、佐々木則夫、田中久雄の告発に執念を見せる監視委が、告発の正当性を記した上申書を特捜部に提出するにあたり、特捜部側から「ならば新たなネタ(証拠)を出してほしい」という条件がついたため、3人を事情聴取したのだ。聴取に対し3人とも容疑を否定したという。監視委が「間違いなく3人とも“クロ”だ」と断じたのは、パソコン事業で行われていた「BUY-SELL」と呼ばれる商取引だった。そのカラクリは、製造委託先に価格をカサ上げした部品を売り、カサ上げ価格を上乗せした値で ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。