三菱MRJが「B」RJへ動いた

重工は白旗寸前。スリーダイヤの矜持をかなぐり捨て、F2と併せボーイングの支援仰ぐ。

2016年12月号 DEEP

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いよいよ決断の時が来たということだろうか。10月31日、中間決算の記者会見に臨んだ三菱重工社長、宮永俊一は自らの決断を口にした。「私は何としてもMRJ(三菱リージョナルジェット)を成功させたい……。そのためにも親会社であるわれわれ三菱重工が前面に出て、(重工の)全経営資源を投入していく」宮永によれば、MRJの開発を担ってきた子会社、三菱航空機に任せていた様々な判断を、親会社の三菱重工内に設置する社長直属の組織「MRJ事業推進委員会」に移すという。従業員2千人余の不動産子会社「菱重ファシリティー&プロパティーズ」を1千億円で米系ファンドに売却したのも、同社発祥の地の“聖域”長崎造船所の事業規模を徹底的に縮小したのも、すべてMRJを軌道に乗せる資金を捻出するため。なりふり構わぬ待ったなしの決断が宮永の冒頭の言葉だ。

宮永・ミュレンバーグ接触

しかし宮永の決断とは裏腹に三菱重工社内に澱の ………

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