「核心」習近平は道半ばの一強

6中全会で核心と呼ばれたが、まだ絶対的な権力者ではない。どうする対トランプ。

2016年12月号 GLOBAL

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中国共産党が10月24~27日に開催した中央委員会第6回全体会議(6中全会)で、習近平国家主席(兼党総書記)を党の「核心」と位置付けるコミュニケが全会一致で採択された。これは集団指導体制を採る党最高指導部のなかで、習が別格の存在になったことを意味する。2012年11月の党大会(18大)から4年。習は大々的な“反腐敗キャンペーン”をテコに政敵を次々に追い落とし、「一強体制」づくりに邁進してきた。6中全会のコミュニケは、そんな現状を党の総意として公式に追認したものだ。共産党にとって「核心」は特別な呼び名だ。党の歴史上、そう呼ばれた指導者は毛沢東、鄧小平、江沢民の3人しかいない。ただし江は、1989年6月4日の天安門事件の直後に鄧の手で党総書記に抜擢された際、権威不足を補うために党の核心に位置付けられた。

「毛や鄧と同列」は誤解

つまり、江の核心は鄧から与えられたもので、自ら勝ち取ったわけで ………

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