2016年12月号 BUSINESS
「これで当面は食いっぱぐれることはなさそうだ」トヨタ自動車と、国内では軽自動車が主力のスズキが、環境や安全技術の分野で提携交渉に入ったことを受け、浜松市のスズキ系自動車部品メーカーの社長はほっと胸をなでおろした。提携が深まっていけば、軽自動車や小型車向けの部品の共通化がテーマになる。それを商機とみている。軽自動車用の部品でいつまで勝負していけるのか、将来に不安を感じている下請けは多かった。だから、トヨタへの期待は大きい。「トヨタさんも要求は相当厳しいだろうが、面倒見がいいと聞いている。トヨタさんと取引したいスズキ系の下請けはたくさんいるよ」。静岡県の部品メーカー幹部はこう打ち明ける。スズキの「抱きつき婚」とも言われる今回の提携交渉。背景には、スズキの鈴木修会長の二つの焦りが透けて見える。まずは、系列部品メーカーも心配する軽自動車市場の将 ………
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