分裂から1年余に22都道府県で86件の抗争続出。司組長が「総裁」となる手打ち案があったが、六代目側が蹴った。
2016年11月号 DEEP [終わりなき対立抗争]
最大の指定暴力団六代目山口組から13の2次団体が離脱し、神戸山口組を結成して約1年2カ月。改正暴力団対策法などが重くのしかかり、25人が亡くなった1980年代の「山一抗争」のような状況には発展せず「冷たい戦争」が続く。手打ちの動きもあったが整わなかった。警察と両組織の関係者、専門記者らの話などから、今回の冷たい戦争と、ここに至る山口組の来歴を紐解きながら、今後の推移を探ってみよう。昨年8月27日未明。「直参」と呼ばれる山口組2次団体の組長約10人が神戸市内でひそかに集まり、山健組の井上邦雄組長と親子、兄弟の盃を交わした。井上組長をトップとする神戸山口組が結成され、山健組は山口組の最も大きい2次団体だった。これに対し、六代目山口組は神戸山口組に加わった直参13人を確認。同日午後の緊急執行部会で井上組長と宅見組(大阪)の入江禎組長、侠友会(淡路)の寺岡修会長ら ………
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