指導部の求心力低下「朝鮮総連」の落日

2016年11月号 DEEP

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在日本朝鮮人総連合会(総連)の幹部は、北朝鮮の朝鮮労働党統一戦線部との関係を「縦の線で領導されている」と表現する。横の線が必要ない主従関係。その縦線に、綻びが目立ち始めた。統一戦線部は北朝鮮の情報機関。かつては「内閣225号室」(旧労働党対外連絡部)が総連担当だったが、2013年10月に糾合され、統一戦線部が総連の担当部署になった。同部の総連課にはチェ・ソンジン課長を含め約15人のスタッフが在籍する。ただ、北朝鮮と総連をきめ細かくつないだ姜周一内閣225号室長が14年に病死して以降、匹敵する者はいない。現在の統一戦線部のトップは金英哲部長。今年1月、前任の金養建氏の突然の事故死により就任した対南情報工作のエキスパートで、朝鮮人民軍偵察総局の初代総局長、朝鮮労働党中央委副委員長、国務委員会委員を務め、韓国側が「過激派」と揶揄するほどのやり手だ。韓国統一省 ………

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