「塩崎続投」デッドロックの化血研

厚労省は「新しい期限を切って事業譲渡を促す」というが、もはや糸の切れたタコの迷走。

2016年11月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

血液製剤などを国の承認と異なる方法で製造していた熊本市の化学及血清療法研究所(化血研)の「体制の抜本見直し」が暗礁に乗り上げている。「何をしてこのような事態になっているか。胸に手を当てて考えていただいた方がいい」厚生労働相の塩崎恭久は9月9日、閣議後会見で激怒した。化血研が血液製剤の製造にあたって40年近くデータのねつ造や改ざんを続け、今年1月に厚労省から過去最長となる110日間の業務停止を命じられたいきさつについては本誌4月号でも紹介した。塩崎はその時から「110日間は『とりあえず』。もう化血研の看板で業務継続は認めない」と強調。国内製薬2位のアステラス製薬を念頭に、ワクチンと血液製剤の事業を他社に譲渡しなければ、業務停止期間をさらに延長することもほのめかしていた。ところが9月5日、都内で開かれた会合で、化血研は「事業譲渡はしない」意向を伝え、厚労 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。