「黒田緩和」換骨奪胎の偽装術

総裁のメンツを守りつつ、日銀事務方がマネタリストを「中二階」へ、マイナス金利を「床の間」に追いやった。

2016年11月号 BUSINESS [長期金利ペギング]

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木の葉を隠すには森の中、とブラウン神父(G・K・チェスタトンの主人公)。人を隠すなら人の中、と『隠し砦の三悪人』(黒沢明の映画)……。黒田東彦総裁率いる日銀執行部は9月21日、金融政策の方向を手品のようにガラリと変えて見せた。黒田総裁と中曽宏副総裁が手分けして、事前の講演で繰り返し政策の枠組み転換をにじませ、金利の重要性を示唆したのは陽動作戦。メディアはてっきりマイナス金利の深掘りだと思い込んだが、蓋を開けたら長期金利を誘導目標とする新しい政策の枠組みだった。的を外さず「長期金利釘づけ」と打った本誌前号の記事を読まれた方は「なるほどね」と膝を打ったろう。もう一度、政策決定会合で打ち出した策を整理しておこう。ひとつは、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)。短期から長期へと期間ごとの金利を結んだグラフを「利回り曲線(イールドカーブ)」とい ………

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