晩節汚す「ダイキン」井上会長

創業家は会社を「公器」と考え、子に経営を継ぐのをやめた。社長になった番頭は我が子を上に取り立てようとしている。

2016年11月号 BUSINESS [サラリーマン社長のわきまえ]

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エアコン世界トップ、ダイキン工業の2016年3月期決算の売上高は前年同期比7%増の2兆436億円、営業利益は14%増の2178億円だった。主力のエアコンが中国、欧州、米国で伸びていることが業績好調の理由だ。売上高は初めて2兆円台に到達、売上高・利益ともに3年連続で過去最高を更新した。パナソニック、シャープといった関西地盤の家電企業が勢いを失ったいま、関西で最も元気のいい企業がダイキンと言われ、現に希望退職で会社を追われたシャープ社員の受け皿にもなっている。ダイキン工業といえば、かつては「ボロキン」と揶揄された。1950年代に経営危機に陥った際、住友金属工業(現新日鉄住金)の資本を受け入れたことで、関西では住金のグループ企業といったイメージがあった。そのイメージを一新し、グローバル企業になれたのは、ひとえに94年に社長に就任以来、22年間経営トップに君臨する現会長 ………

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