リオ参加認められ「してやったり」。米欧は没落途上とみて、ゲームのルール書き換え。
2016年9月号 POLITICS
ロシアが五輪でメダル獲得のため国家ぐるみでドーピング工作に励んでいたことが発覚したにもかかわらず、国際オリンピック委員会(IOC)は7月24日、ロシア選手団のリオ・デジャネイロ五輪参加の全面禁止処分を見送った。IOCはウラジーミル・プーチン大統領に対し「スポーツの世界で汚い手口は許さない」という強いメッセージを送る機会を逸した。結果としてプーチンの立場は強まり、本人もそれを重々承知している。約1週間前には、世界反ドーピング機関(WADA)がIOCに対し、リオ五輪に登録したロシア選手全員のエントリー禁止を検討すべきだと勧告を出し、証拠をそろえて報告書を公表した。ロシアが約5年間にわたり、多くのスポーツで選手に禁止薬物を提供し、検体の中身をすり替えるなど国家主導で隠蔽工作を行っていたのは「合理的で疑いの余地がない」とした。
また、報告書によると工作にはスポ ………
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