安倍訪ロにプーチンが「最後の口頭試問」

参院選圧勝の勢いに乗って訪日と領土で打開したいが、ドーピングで米欧を出し抜く皇帝を“釣れる”か。

2016年9月号 POLITICS

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9月2日、安倍晋三首相がウラジオストクを訪問する。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の公式訪日がなかなか実現に至らないなかで、4度続けての訪ロは外交儀礼上異例だ。ドーピング疑惑でリオ五輪から排除寸前まで追い詰められたプーチンにとっては「雨天の友」だったともいえる。とはいえ、したたかなプーチンが安倍に“真の友情”を示すだろうか。9月2日は、昭和20年に日本が戦艦ミズーリで降伏文書に署名した日。同時に北方領土がソ連軍に占領された日でもある。なぜその日に安倍は乗り込むのか。「自分ならプーチンを動かせる」という自信があるからだ。

5月ソチ会談で手応え

安倍は今年5月、黒海のソチでプーチンと会談し、領土交渉について「新しいアプローチ」を提案した。「停滞を打破する突破口を開く手応えを得た。プーチン大統領も同じ認識だ」と安倍は会談後、高揚した表情で胸を張った。安倍が用意したお土 ………

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