「南シナ海判決」王毅悪罵の裏

国際司法に中国がソッポ。ハーグ仲裁裁に常識外れの“口撃”は、内に弱い外交閥が保身のための予防線か。

2016年8月号 GLOBAL [外交孤立辞さぬ中国]

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南シナ海の領有権をめぐる中国と周辺国の争いが転機を迎えた。7月12日、フィリピンが国連海洋法条約に依拠してオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所(PCA)に申し立てていた仲裁裁判の判決が下ったのだ。中国は南シナ海のほぼ全域に自国の主権や権益が及ぶと主張しているが、PCAはそれに「法的な根拠がない」と断じた。これに対し、中国は領有権の争いは関係国との二国間協議で解決すべきであり、PCAに管轄権はないと主張、判決そのものを認めない姿勢だ。早くから「どんな判決であれ違法であり無効」との公式見解を表明していたが、PCAが判決日程を決めた6月30日から中国“外交閥”が始めたプロパガンダ攻勢はいかにも異様だった。外交の常識を逸脱した無礼で居丈高な言葉遣いで、仲裁裁判を罵倒したのだ。

米国務長官に「言行を慎め」

例えば7月4日、英ロイターのインタビューに応じた駐英大使の劉暁明は、PCAの仲裁裁判を「重大な誤 ………

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