「掟破り」企業保育所で社福崩し

企業の保育所開設に補助金800億円。「社福」と結託する市区町村を外した快挙!

2016年7月号 LIFE

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保育所の待機児童問題の解決を目指し、国が今年度から掟破りの画期的な保育制度を始めた。その名も「企業主導型保育事業」。保育関係者の心情を逆なでするネーミングだ。というのも、業界では未だに「保育は慈善活動。利益第一の企業が手掛けてはいけない」という「神話」にこだわる関係者が、絶対的な多数派なのだ。政府は2017年度末までに保育施設の受け入れ枠の10万人分増を掲げており、この事業により実に半数の5万人分の確保を目指すとしている。参院選挙の争点から待機児童問題を外す狙いだろうが、従来の社会保障制度の限界を官邸が悟った結果では、と思わせる制度内容だ。民活への画期的な試みと評価したい。

設置場所はどこでもOK

企業主導型保育事業とは、企業が保育所を従業員や地域の乳幼児向けに作ることである。既存の「事業所内保育所」と似ており、メディアは「企業内保育所の要件を緩和」と報道した。だが ………

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