再編「次の震源」はトヨタ

今春のカンパニー制導入は創業来の大改革だ。販売目標は年1500万台。マツダなど他社を巻き込む日も近い。

2016年7月号 BUSINESS [業界トップが「猪突猛進」]

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トヨタ自動車(愛知県豊田市)が2016年度からカンパニー制を導入、「戦後最大の組織再編」に乗り出した。そこには自動車業界を取り巻く環境の大きな変化を見据えたトヨタの「野望」が秘められている。今年3月2日の緊急部長会で経営戦略担当の寺師茂樹副社長(61)は再編の全容を説明しながらこう語った。「私たちを取り巻く環境は、自動運転、IoT(モノのインターネット)といった、いわゆる『非連続の変化』の中でかつて経験したことのない大きさとスピードで変わっている。こうした状況下でもトヨタは顧客の期待を超える価値を提供し、年輪を刻むように成長しなくてはならない」

餅は「餅屋」に任せる

グーグルやアップルなど異業種の強敵が自動運転に参入するなど自動車業界に大きな地殻変動が起きつつある。トヨタ幹部は「円安の恩恵で利益は高水準だが、足元の忙しさに忙殺され、長期的戦略が欠けている。これでは業界 ………

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