2016年7月号 連載 [いまここにある毒]
「舛添ギャグ」満載だった。6月3日に初日を迎えた熱海五郎一座のコメディー公演。さもしい公私混同で笑いものの東京都知事が、散々おちょくられて満場の爆笑ネタになっていた。ウケたのはやはり「いや、それは第三者の厳しい目で」の弁解。5月13日の知事会見で70回以上も口にしただけに、言い逃れの名台詞として今年の流行語大賞に当確だろうか。なにしろ太平洋の彼方では、メジャー通算2963安打と歴代31位に並んだイチロー選手まで、不調脱出の感想を聞かれて「いやいや、それは第三者の厳しい目で見てもらえれば」と終始笑顔でジョークを連発したほどである。だが、笑われたのは知事の化けの皮ばかりではない。今や不祥事に必須の第三者委員会や調査委員会のいかがわしさ。時間稼ぎとウヤムヤに終わらせるため、形だけの調査報告を出すお雇い弁護士たちに誰もがウンザリしている。昨年の東芝の調査委 ………
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