驚きの発言が飛び出した。「事業拡大のために融資をして欲しいという話があったが、実は旧経営陣のところでブロックされていた。そういうことが今回、我々が直接乗り込んでいってわかった」5月9日、住宅設備大手のLIXIL（リクシル）グループが開いた報道機関向け決算説明会。同社の南アフリカ子会社の実態について本誌記者が質問したところ、副社長兼CFO（最高財務責任者）の松本佐千夫がそう口を滑らせたのだ。この時、すぐ隣には6月の株主総会で社長兼CEO（最高経営責任者）に就任予定の瀬戸欣哉と、現社長兼CEOの藤森義明（株主総会で相談役に退任）が座っていたが、打ち消すそぶりはなかった。それがどんなに重要な情報か、会場にいた他社の数十人の記者はチンプンカンプンだったろう。