トランプとサンダースはコインの裏表。外国人や大銀行を標的にした非正統的経済政策が人気だが、財政赤字が膨らむだけ。
2016年6月号 GLOBAL [「混迷」米大統領選 1]
米大統領選の候補者を決める民主党・共和党の指名獲得争いが終盤に入り、混戦だった共和党は暴言王ドナルド・トランプに絞られ、民主党も不快度が好感度を12ポイントも上回る本命ヒラリー・クリントンの優位が揺るぎそうにない。しかし彼らの主張する経済政策が相変わらず「わけが分からない」と見えるとしたら、そう感じるのは日本の読者だけではない。最も人気のあるのが、大手銀行解体を叫び、概して企業や資本主義に不信感をもつバーニー・サンダースだろう。ほぼ生涯にわたって米国社会党の党員であったにもかかわらず民主党から出馬、クリントンよりはるかに人気がある。共和党ではトランプが「思想的な理由」を挙げて、通常なら共和党員が好むような多くの自由主義的な経済政策に反対している。なにより分かりにくいのは、2人の言うことが似通っていて、そろって米国政界では長くタブーであった ………
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