「親バカ」鈴木敏文の末路

息子可愛さで目が曇り「左遷人事」を乱発。カリスマの「負の遺産」は重く、新体制の船出は容易でない。

2016年6月号 BUSINESS [晩節汚したカリスマ]

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創業家とカリスマ経営者の内紛のようにも見えるセブン&アイ・グループを巡る騒動︱︱。だが、その本質は違う。鈴木敏文会長(83、5月26日の株主総会までに退任予定)が、子息の鈴木康弘セブン&アイ・ホールディングス(HD)取締役(51)を異常に重用、抜擢。ここ数年、「このままではセブン-イレブンがおかしくなる」と、幹部の間に危機感が広がっていた。康弘氏は、何の実績もないのに、カリスマ敏文会長の威光を振りかざし、都合が悪くなると、同じ敷地に住む父親に告げ口をする。敏文会長は「世襲など考えたこともない」と退任会見で嘯(うそぶ)いたが、真に受けるセブン&アイの幹部は一人もいなかった。敏文会長がセブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(58)を更迭しようとし、その人事案が取締役会で否決されたことで騒動は燃え上がったが、半年以上前からグループ内に不安と危機感が充満 ………

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