米国が日本を監視! 「円安誘導」が困難に

2016年6月号 BUSINESS

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米政府は4月末に発表した為替報告書で、日本と中国、ドイツなど巨額の対米貿易黒字を抱える5カ国・地域を為替政策の「監視リスト」に入れた。背景には、米政界で盛り上がる「為替操作への不満」がある。指定は、日本の円売り介入を阻止し、米議会に環太平洋経済連携協定(TPP)承認への理解を得る目論見も――。結果、「米国のTPP承認まで、日本は円売り介入が難しくなった」(外交筋)。安倍晋三政権は「必要に応じて適切な対応を取る」と、口先介入を続けており、為替政策を巡る日米の緊張が増している。米財務省が議会に提出する為替報告書は、自国の輸出に有利な通貨安を誘導した国を「為替操作国」と認定し、制裁の根拠にするものだ。2月に改正・成立した「貿易円滑化・貿易執行法」に基づき、新たに監視リストを設け、日中独のほか、韓国、台湾を認定した。直ちに制裁が発動されるわけではないが、 ………

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