シャープに郭会長の「秘策」

ホンハイを襲う「三つの恐怖」に打ち克つため、大勝負に出た剛腕経営者が、シャープに託す「二つの期待」とは──。

2016年6月号 BUSINESS [「アップル攻略」の執念]

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日本には誤解が溢れている。台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が、経営危機のシャープに3888億円もの巨費を投じる買収劇のことだ。強烈な個性とリーダーシップでホンハイを世界最大手のEMS(電子機器の受託製造サービス)に育て上げた郭台銘(テリー・ゴウ)会長の胸中について、日本メディアは「“下請け”では我慢できず、ブランド企業になりたかった」とか、「最大の狙いはディスプレイパネルの先進技術」などと、もっともらしく報じている。だが、いずれも的外れだ。日本の記者はほとんど国内でしか取材しておらず、高度にグローバル化・分業化したエレクトロニクス産業の事業モデルや、ダイナミックに変化するディスプレイパネル業界の競争環境についての知識が乏しいせいだろう。

憂いの種は「アップル」と「中国」

筆者は11年前からホンハイに注目し、6年前に台湾に移住。同社および業界全体の動向を最前線で追い続けてきた。その知 ………

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