2016年5月号 LIFE
知的障害者とその家族に画期的朗報が舞い込んだ。これまで門前払いされてきた知的障害者の任意後見契約が初めて公に認められたのだ。「今年1月、東北地方の公証役場が全国で初めて、知的障害者の男性を委任者とする任意後見契約の公正証書を作成したのです。後見人になるのは男性の妹さん。知的障害の子どもを持つ親は“私が先に死んだらこの子はどうなるだろう”と、将来をいつも心配しています。“親亡き後問題”に悩む障害者と家族にとって大きな励みになります」長男が知的障害者という東北在住の女性(71)はそう話す。任意後見契約を結んだのは女性の知人で、東北地方の施設に住む60代の男性と50代の妹。男性は重度の知的障害者で、91歳の母親が主に男性の面倒をみてきた。「高齢の母親は、娘さんが後見人になることが決まり、大変喜んでいました。男性は公証人の前で“自分のお金のことは妹に任せたい ………
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