「日大のドン」田中と亀井静香

亀ちゃんが肩入れした危機管理学部は、高級官僚の「天下りの巣」。祝賀会でドンの隣に元警察庁長官が座る危うさ。

2016年5月号 POLITICS [特別取材班「追跡13弾」]

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桜花が舞う空の下、「日大のドン」こと田中英壽(ひでとし)(69)理事長は得意満面だった。4月2日土曜日の午前11時。東京世田谷区の「三軒茶屋キャンパス」に新設された「危機管理学部」と「スポーツ科学部」の開校式が催された。教室、プール、体操場、柔・剣道場、相撲場を備える1号館の3階アリーナ(体育館)の壇上には、大塚吉兵衛学長ら大学役員が居並び、「ドン」の開校の辞の後、遠藤利明五輪担当相が祝辞を述べた。遠藤大臣の隣には大学理事を務める鴨下一郎衆院議員(元環境相、日大医学部卒)が座り、後列には野田健・元警視総監ら警察庁、法務省、防衛省、国土交通省の元高級官僚らが並び、「日本初の危機管理学部」(福田弥夫学部長)と、霞が関の「蜜月」をアピールする光景だった。本誌特別取材班が「日大の闇」に切り込んだのは4年前。第1弾の「日大理事長『田中』と裏社会」(12年2月 ………

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