金融庁が企業聴取を拡大中 「生の声」に恐れなす銀行

2016年5月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

  • はてなブックマークに追加

銀行界が戦々恐々としている。金融庁が「金融の仲介機能を改善し高めるため」に行っている企業ヒアリングの対象を、「債務者区分が低い企業」から「事業に行き詰まった企業」にまで広げたことがきっかけだ。
 金融庁による企業ヒアリングは、銀行との取引実態について直接企業から聞こうと始まった。すでに751社から聞き取りを終え、一旦中間報告をした。
金融庁は企業の「生の声」を聴こうと銀行には実施企業の名を伏せている。その結果、中間報告では銀行の手厳しい実態があぶり出された。
例えば、銀行が債務者区分の低い企業に対し、運転資金を長期で貸す傾向が強まっていることが明らかになった。銀行自身が貸し出しリスクを負う短期の与信を、信用保証協会の保証付きの長期の証書貸付に切り替え、自らのリスクを回避しているとみられる。
銀行はまた、債務者区分の低い企業に対し、信用保証協 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。