逃げ場のない港に外国人を呼び込む横浜市

2016年5月号 POLITICS

  • はてなブックマークに追加

観光都市として世界に名をとどろかせたい横浜市は、どうやら逃げ場のない所に客を呼び込むのが好きなようだ。以前、本誌が指摘したように横浜市は山下埠頭にカジノを含む統合型リゾート(IR)施設を建設しようとしている。この埠頭は内陸に向けて幅が狭い逆三角形の構造で、テロや災害に弱いと警告したはずだった。ところが、横浜市はさらに危険な場所に新たな観光拠点を造ろうとしている。反省がないというより、「何も考えていないのでは」と言いたくなる。横浜市はかねて、クルーズ船寄港数全国1位を誇っていた。しかし昨年初めて首位を明け渡し、アジアからの寄港が多かった博多港の年間259回に大きく水をあけられて125回の3位に甘んじた。原因は、横浜港のアクセスの悪さにある。横浜の客船着岸場所は大さん橋だが、海面からの高さ55メートルの横浜ベイブリッジの下を通過する必要があり、10万トン ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。