電力監視委員長は経産省の「操り人形」か

2016年5月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

今年4月1日から電力の小売りが全面自由化された。法人だけでなく一般消費者も自由に電力の購入先を選べ、電気代が安くなるという宣伝文句の裏側で盲腸のごとき組織が蠢いている。その名は「電力・ガス取引監視等委員会」。大手電力の横暴を抑え込み、消費者を守る市場の番人を気取るが中身は空っぽ。しょせんは経済産業省の意のままに走り回る座敷犬に過ぎない。4月の自由化で開放される8兆円市場を狙い、250社以上が小売り事業に名乗りを上げた。ところが、事業者の中には登録はしたものの、やる気も実態もはっきりしない幽霊会社や、停電を回避するため電力需給を安定させる広域ネットワークに接続しない業者も多い。消費者トラブルの芽はそこかしこで頭をもたげているが、「電力監視委は人手不足を言い訳に個社の実態をろくに把握していない」と電力業界関係者は明かす。既に問題は表面化している。 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。