憎まれっ子、「パナマ」に憚る

2016年5月号 連載 [いまここにある毒]

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ぬいぐるみのように愛らしいペットが、飼い方を誤ると一夜にして凶暴な怪物グレムリンに化ける映画があった。大暴れの舞台は金ピカ俗悪のトランプ・タワーがモデルで、1980年代から彼は毛嫌いされる異端者だったのだ。その逆襲か、米大統領選ではトランプがグレムリンと化して主流派を蹴散らしている。日本の知米派は沈黙。訳知り顔で「対テロ戦争」「リーマン」後の米国社会の荒廃を嘆くばかりだ。しかし大増税と皆保険を唱えるサンダースとともに左右両極で異端が台頭するのは、テロや難民、原油安や新興国低迷といった外部要因というより、中産階級の没落が大きい。富の偏在で豊かさへの夢は萎み、今やデフレ心理の蟻地獄。トランプの背後にはWinner Takes All(勝者がすべてさらう)社会への怒りがある。そこへ「パナマ文書」ショックだ。カリブ海など租税回避地にある21万4千法人の秘密ファイルが ………

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