制裁強化を渋る中国の足元を見透かし、THAADと南シナ海で米国が揺さぶりをかけた。
2016年4月号 GLOBAL
3月2日午前(日本時間3日未明)、国連安全保障理事会は北朝鮮に対する新たな制裁決議を全会一致で採択した。金正恩(朝鮮労働党第一書記)政権が強行した1月6日の核実験および2月7日の事実上の長距離弾道ミサイル発射を受けたもので、北朝鮮への航空燃料の輸出停止、北朝鮮からの鉱物資源の輸入制限、北朝鮮に出入りする全貨物の検査など、かつてなく厳しい措置が盛り込まれている。これに対し、北朝鮮は決議から半日も経たない3日午前、東海岸のウォンサン(元山)周辺から日本海に向けて短距離ミサイルまたはロケット弾とみられる6発の飛翔体を発射。翌4日には、北朝鮮政府の報道官が安保理決議を「極悪な国際犯罪」と非難する声明を出し、「物理的な対応を含むあらゆる手段を総動員して断固たる措置をとる」などと対決姿勢を見せ、10日にも2発発射した。
この状況を誰よりも苦々しく見ているのは、 ………
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