農林中金「普通銀行」へ裏扉

改正農協法に仕込まれた爆弾は「特定承継会社」という銀行子会社。93兆円バンクに換骨奪胎の「大仕掛け」。

2016年4月号 BUSINESS [改正農協法の盲点]

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全国の農協(JA)組織が4月1日、ルビコン川を渡る。農民人口減少のもとで日本の農業を再生するため、60年ぶりに多数の関連法規とともに大改正された農協法が施行されるからだ。JAの総司令塔だった全中(全国農協中央会)が、監査事業を分離して一般社団法人化し、従来のピラミッド型組織が一変するのは大きい。単位農協や購買部門の全農の株式会社化が可能になり、農業委員会も改革されて農地転用規制が緩和される。だが、それらに目を奪われて、実は改正法にもう一つ大きな爆弾が周到に仕込まれていたことが見過ごされていたのではないか。自民党の若手ホープ、小泉進次郎農林部会長は、精力的に各地の農業団体を回って“勉強中”だが、1月14日、記者団に「農林中央金庫(農中)の融資のうち農業に回っている金額は0.1%しかない。農家のためにならないのなら、(農中は)要らない」と語った。資金量が93 ………

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