上海G20で「黒田バズーカ」円安誘導にくびき

2016年4月号 BUSINESS

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2月末に中国・上海で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は「為替市場に関して緊密に協議する」という一文を声明に盛り込んだ。日本政府関係者は「中国の不透明な人民元政策を牽制する内容だ」と主張する。だが、上海では中国だけではなく、コミュニケーションを欠く日銀の金融政策も槍玉に挙がった。各国の関係者によると、G20と並行して、日本と米国、欧州ユーロ圏、中国の「G4」による非公式の財務相・中銀総裁会議が開かれ、そこでは日本の円安誘導に懸念が上がった。金融緩和と円安に依存してきたアベノミクスは正念場を迎えつつある。「緊密に協議する」とは、いたく地味な表現だが、ジェイコブ・ルー米財務長官は「最も重要な成果だ」と明言した。日本政府関係者は、中国が突然昨年8月に実施した人民元切り下げを名指しし、「為替相場に影響を与える政策変更の前に、各国は意見 ………

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