確かに成長は鈍化したが、厚みを増した中間層のサービス消費が拡大。不況報道と街角感覚のズレを分析する。
2016年4月号 BUSINESS [中間層パワーで消費堅調]
2015年6月に始まった中国株の大暴落以降、日本のメディア報道で「中国経済の急減速」というフレーズを見ない日はほとんどない。なかには、中国経済は崩壊の淵に瀕し、日本や世界を巻き込む大恐慌を明日にも引き起こしかねないという“極論”も目につく。日々の生活で中国とかかわりのない日本人には、「中国は不況」というのが大方のイメージだろう。一方、上海や北京など中国の大都市で暮らす日本人駐在員や、日中間を頻繁に往来するビジネスマンのなかには、現地での肌感覚と日本の報道のギャップに違和感を覚える向きも多いはずだ。確かに4~5年前に比べれば、街角に漂うギラギラとした活気は薄れた。とはいえ、一部の高級店を除けば週末のレストランやショッピングモールはお客で溢れ、大都市間を結ぶ高速鉄道や飛行機はほぼ満席。朝夕の幹線道路の渋滞はむしろ悪化しているようにさえ見える。これで ………
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