佐藤主税局長に財務次官の芽はあるか

2016年3月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

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6月1日に閉会予定の今通常国会が終わると、霞が関は人事異動の季節を迎える。今年の注目は財務省の次官人事だろう。財務省としては、退任する田中一穂事務次官(79年大蔵省入省)の後釜に佐藤慎一主税局長(80年同)を座らせたい考えだ。もし実現すれば、同期で3人目の次官を出した昨年に続き、異例の人事となる。現在の田中次官までの過去12代は主計局長から昇格しており、主税局長から国税庁長官を経ずに直接次官に就いた例は1981年まで遡るためだ。 だが、佐藤氏といえば、昨年末にかけて、消費税の軽減税率を巡って財務省が自民党税制調査会と共に迷走し、最終的に首相官邸に押し切られる形で「完敗」した指揮官だった。佐藤氏は軽減税率の対象範囲を生鮮食品のみに絞るように主張し、公明党との関係悪化を危惧する菅義偉官房長官から、田中次官と共に官邸への「出入り禁止」を言い渡された経緯もあ ………

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