「甘利辞任・伸晃抜擢」の裏側

「利権に細かい根っからの小物」の後釜に、「最後は金目でしょ」と口を滑らせた「失言男」を起用するアブノーマル。

2016年3月号 POLITICS [慎太郎が夢を託す伸晃]

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重要閣僚が大臣室で怪しい人間から怪しい現金を受け取って辞めたのに、世論調査の内閣支持率は軒並み上昇した。甘利明・前経済財政担当相のスキャンダルは、潔い出処進退の見本か、官邸のダメージ・コントロールの巧みさを示す美談にすり替わってしまった。「それだけ安倍政権は強いということだ。あれは、もう終わったこと。それより株価の方が深刻だ」というのが、世間の通り相場だろう。しかし、「三歩先を読む情報誌」は、あえて一連の騒動から覗いた「謎」に拘る。あらかじめお断りすれば、本稿は謎の真相を解明できないが、不可解さを整理してみると、盤石に見える安倍政権に意外な弱みや暗がりを抱えている背後が浮かび上がってくる。第一の謎は、そもそも甘利は大物なのか、という疑問である。直木賞受賞の人気作家、伊集院静氏が「週刊現代」(2月13日号)の連載コラムで、「金の授受は別とし ………

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