三菱「重工・自動車」主従に異変

背に腹は代えられず、三菱重工が自動車株を手放す? 「三菱御三家」の支援体制の見直しか。

2016年3月号 BUSINESS

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「十分な実力の見極めが不足していた……」2月4日に開かれた決算会見で、三菱重工業の宮永俊一社長(67)は元気がなかった。2011年11月にドイツのクルーズ大手「アイーダ・クルーズ」から2隻の大型客船を受注したものの、建造が難航しているためだ。1隻目で火災が発生し、補修費用がかかるうえ、2隻目の納入予定の延期で人件費が膨らんだため、15年4~12月期に530億円の関連損失を計上した。結果、16年3月期の純利益予想は従来の1300億円から900億円に下方修正。この日の株価は昨年来安値を更新したが、不安材料は、これに限らない。昨年7月、三菱重が米サンオノフレ原子力発電所向けに提供した蒸気発生器の不具合を巡って、米サザンカリフォルニアエジソンが仲裁申し立てを起こし、同社の請求額が75億7千万ドル(約9300億円)になると報じられた。三菱重は契約上の責任上限は約1億3700万ドルにすぎないと ………

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