財務vs経産の暗闘に沈んだ「民僚」

甘利大臣の恫喝に震え上がった経団連会長が税制担当常務理事を生贄に差し出した顚末。

2016年2月号 BUSINESS

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「あれ? 今年は安倍晋三首相は来られてないんですかね?」「今日は伊勢神宮への年頭参拝と重なっちゃったらしい……」1月5日午後、都内の帝国ホテルで始まった経済3団体恒例の新年祝賀会。壇上に並ぶ日本経団連会長の榊原定征、経済同友会代表幹事の小林喜光、日本商工会議所会頭の三村明夫の3トップをよそに、「主賓不在」を訝(いぶか)るヒソヒソ話が、賀詞交換の代わりにそこここで聞かれた。「安倍内閣は経済社会の閉塞感を一変させ、日本再興に強いリーダーシップを発揮している。高い法人税率など企業の『六重苦』も3年間で大幅に改善した」3トップを代表して挨拶した小林がこんな歯の浮くような礼賛を捧げても、肝心の安倍がまさかの欠席でメンツ丸つぶれだ。

柳瀬局長が麻生に直談判

首相の伊勢参りは例年は4日だが、今年は通常国会の異例の4日召集で1日ずれ、経済界がトバッチリ。ある経済団体関係者は「やれ賃上げ ………

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