米中対立を見越し、制裁もどうせザル。朝鮮半島で「イニシアチブ」を握ろうと強がるが。
2016年2月号 GLOBAL
「水爆の爽快な爆音とともに新年を迎える」と署名した金正恩・第一書記の命令で、北朝鮮が「水爆」実験を行った。当初は「原爆」の可能性を云々していた米当局も、徐々に「水爆の要素が含まれた核実験」という微妙な判断に変わった。圧倒的な情報・分析能力を自負する米当局でさえ、事前に察知できず慌てているのだ。韓国国家情報院長も「してやられた」と認めた情報戦は、今のところ北の完勝と言わざるを得ない。北は意気揚々とした祝賀ムードを演出、平壌報道は「4回も実験したのにいい加減に核保有国と認めないのか」「自国は核保有しながら我々はダメ、という論理は詭弁」と正当性・正義論アピールのオンパレードだ。重要なのは民心である。市場拡大で貧富の格差が拡大、モノは豊富になってもカネがなくて買えない貧困層が圧倒的多数を占める現状で、核実験がどうのこうのどころではないかもしれな ………
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