大流行「金密輸」驚愕の裏ワザ

シロウトも暴力団も「濡れ手に粟」の金密輸・脱税が水面下で急増。税務当局は頭を抱える。

2016年1月号 DEEP

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「知り合いに話を聞いてね、試しに5㎏ほどやってみたことがあるんですよ」犯罪に手を染めてしまったという後ろめたさなど微塵もない、どこにでもいそうな30代の中小企業社長、河本明さん(仮名)は軽やかな口調で自らの金密輸体験を切り出した。金5㎏の時価は約2200万円。香港に飛び、現地の宝飾店で1枚1㎏のインゴット(金地金)を5枚購入する。帰国時、持ち込んだインゴットについては税務申告し、消費税8%を納付しなければ消費税法違反すなわち「脱税」となるのだが、財布やパスポートケースなどに5枚のインゴットを突っ込み、そのまま空港税関を通り抜ける。金1㎏のインゴットの大きさは縦11㎝、横5㎝、厚さ1㎝程度。携帯電話とほぼ同じサイズで、5枚なら隠し場所にはさほど難渋しない。

香港↓御徒町でボロ儲け

国内に持ち込んだインゴットは、500軒からの宝飾店がひしめく上野駅近くの御徒町問屋街で買い取ってもらう ………

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